【戦術分析】レビュー 2025年 J2第8節 V・ファーレン長崎VSFC今治

Jリーグ

 アウェイ2連戦の初戦で敗戦したV・ファーレン長崎であったが2戦目のFC今治戦を1-4の完敗という結果となり、昇格が至上命題のチームとして手痛い連敗となってしまった。プレビューで今治は強敵と書いてたため苦戦することは予想していたが、まさかこれほどの結果になるとは予想できなかった。
 2試合で7失点しているため、今回の記事では主に守備に関して書いていき考察していきたいと思う。

フォーメーション・スタメン

 長崎は、4-2-3-1で左SB高畑→米田の1人を変更。前節活躍した米田がスタメンとなり期待される。

 今治は3-3-2-2で前節とスタメン変更はなかった。

曖昧な守備でのマーク

 この試合での1失点目、2失点目はマークの受け渡しが曖昧であったように思える。
 1失点目に関しては、左サイドからのクロスに対してゴール前では、今治のFWヴィニシウスにMF加藤が始めマークしていたが、いざクロスが入ってきた際に加藤が引いてエドゥアルドが急に対応することになり、クロス態勢が整わない間にヴィニシウスと競り合う形となったことで失点している。

 2点目に関しては、相手CBからFWタンキへのロングフィードから裏抜けしたシーンであるが、ここではエドゥアルドと米田がタンキのマークの受け渡しがうまくいっていなかったことで失点に至っている。

間延びした守備

 現在の守備の問題点として“守備の間延び”が挙げられるだろう。これは、相手のビルドアップ時に前線のプレスと最終ラインの間に空間が生じてしまう現象である。
 これにより、前線のプレスがかわされた際に危険なカウンターを受けてしまい、最終ラインの4人で対応する必要がある。

 特にこの試合では、相手FWヴィニシウスとタンキという強力外国籍選手が前線に張っていたため、最終ラインとしてはラインを前にすることに躊躇いをもっていたかもしれない。そうなると、前線は前へプレスを行いたいが、最終ラインはついてこれず中央にスペースを空けやすいという現象が起きてしまうのではないか。

まとめ

 J2首位でJ1昇格を目指すチームとしては、アウェイ2連敗は痛い結果である。どういう場面で、どういう相手はマークすべきなのか整理することが必要だ。また、開幕戦から徐々にプレスする位置が高くなってきていることで、それによって中央にスペースが空きやすくなっている。
 これはチームの変化であり成長過程と捉えているが、私としてはハイブロック・ハイプレスより、ミドルブロックで構えてボールを絡めとり、ショートカウンターを行うことがいいのではないかと思っている。どのような守備を行うかこれから見届けたい。

 4月9日にホームでのルヴァンカップ(対湘南戦)があるため、ここで勝利して再び軌道修正を図りたいところだ。ターンオーバーが考えらえるためチームの底上げとしてもリーグ戦でインパクトメンバーとして出ている選手に奮起してほしい。

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