ラ・リーガ 第14節 A・マドリードvs アラベス 【レビュー】

アトレティコ・マドリード

 2024年11月24日、A・マドリードvs アラベスの試合が行われ2-1でA・マドリードの勝利。
 この結果、A・マドリードは勝点29となり首位のバルセロナと勝点5差となった。
 (R・マドリードは1試合少なく、勝点30)

フォーメーション

 A・マドリードは4-4-2、アラベスは4-2-3-1の初期配置。
 A・マドリードは前節から6人メンバー変更。FWアンヘル・コレアが珍しくスタメンになっており、個人的に推しのジュリアーノ・シメオネがベンチスタートとなった。


前半

 まず、A・マドリードの攻撃に関して、ビルドアップ時は4バックのままでアンカーはコケが担当し4-3-3でビルドアップを行う。
 守備に関して、初期配置は4-4-2であるが、右SHのマルコス・ジョレンテが最終ラインの大外に入ることで最終ラインが5バックとなり5-3-2となる。
 対するアラベスは、初期配置は4-2-3-1であるが、攻撃時は433でアンカーがアンゲル・ゲバラが担当。
守備時は4231のままで、18番ジョングリディがA・マドリードのコケのマークにつき、A・マドリードのビルドアップを外回しになるように誘導する。

前半早々の開始6分、アラベス右SHのカルロス・ビセンテがPA外からボールを受けてクロスを上げた際、A・マドリード右SBのハビエル・ガランの腕に当たってしまいPKを献上。アラベスが早々に先制点をとる。


 先制点後、A・マドリードの右SBのハビエル・ガランが偽SBの動きでBOの位置するようになる。
 このポジショニングに呼応して、グリーズマンが相手の右CB・SBの間にポジショニングして固定し、左SHのサムエウ・リノへのパスが空くようになる。前半、A・マドリードが左サイドからの攻撃が多かったのは、このポジショニング変更があったからだと考える。

 また、ハビエル・ガランが前線に行く際は5人配置することとなり、アラベスの最終ライン4人でA・マドリードの前線が5人となり数的優位となる。
それに対し、アラベスは右SHカルロス・ビセンテが最終ラインの右側に入り5バックを形成して対応。A・マドリードがボールを保持することが多かっただけに、この対応はよりアラベスが全体的に後方重心となるが、5バックのアラベスに対して攻略の手がなかなか出せずにいた。

後半

 5バックとなったアラベスに対して、後半開始でメンバーを変更しA・マドリードが動く。
・21番ハビエル・ガラン⇒9番スルロット
・14番マルコス・ジョレンテ⇒22番ジュリアーノ・シメオネ
 フォーメーションも3-4-2-1に変更。
 この狙いとしては、5バックとなる相手に対して、高身長のCFスルロットを配置して積極的にクロスを狙っていくことと、前半停滞していた右サイドの攻撃を活性化するために、右WGに推進力のあるジュリアーノ・シメオネを配置。

 後半が始まり、シメオネ監督の采配通り、ジュリアーノが右サイドを駆け上がりスルロットへクロスを送りチャンスが多くなった。それでも、決定的な場面を作れずにいるA・マドリードであったが、次の選手交代で試合が動き出す。
・12番サムエウ・リノ⇒5番デパウル
 高いキック精度と足元の技術を持ったデパウルが右BOに入ったことでさらに右サイドを活性化。73分にデパウルのアーリークロスに合わせたスルロットがヘディングで合わせると、相手DFのハンドを誘いPKを獲得。これをグリーズマンが落ち着いて決め1-1の同点となる。

 さらに85分、一時的に6-3のブロックとなったアラベスに対して右ハーフスペースにてボールを受けたデパウルがDF1人を抜き去ると、裏を抜けたスルロットがボールを受けニアに強烈なシュートを放ちゴール。
 これが決勝点となり、A・マドリードが2-1の逆転勝利を収めた。

総括

 これで、公式戦5連勝、リーグ戦では3連勝となったA・マドリード。
 5バックとなった相手に苦戦したが、後半の選手交代によるシメオネ監督の采配により逆転勝利を収めた。後半から入ったCFスルロット、BOデパウルの活躍は非常に大きく、特にデパウルはこの試合のMOMにふさわしいのではないだろうか。また、右WGとして途中出場したジュリアーノも右サイドにて存在感をみせたことは評価できるのではないかと思う。
 一方、スタメンに抜擢されたFWアンヘル・コレアは、楔のパスを受けてボールを前に運ぶように努力していたが最も欲しかった得点という結果に結べなかったことが残念である。次節以降、シメオネ監督がどう判断するのかみてみたい。

コメント

タイトルとURLをコピーしました