2024年12月1日、A・マドリードvsバジャドリード の試合がバジャドリードのホームにて行われ、5-0でA・マドリードの勝利となった。この結果、A・マドリードは勝点32となり公式戦6連勝でリーグ戦は4連勝。バルセロナとレアルマドリードよりも好調を示している。今回は、大量5得点+無失点の圧勝の要因を考えてみる。
フォーメーション
A・マドリードは4-4-2、アラベスは5-4-1の初期配置。
A・マドリードは前節から5人メンバー変更。前節活躍したデパウルがスタメンとなり、新戦力のアルバレス・ギャラガーもスタメンとなった。
中盤のオーバーロード
まず、「オーバーロード」とは何か?サッカーの専門用語であるが、「あるエリアに人数を多くする」ということである。この試合、前節の試合と違った点として、A・マドリードが攻撃する際に中盤の人数が多く配置されていたのだ。これは、スタメンとして出たアルバレスとギャラガーが関係している。
アルバレスは、FWスルロットのように相手DFライン上にずっといる選手ではない。1.5列目に下がりボールを捌くことができる選手で、グリーズマンのような働きをしてくれる。
また、ギャラガーに関してもサムエウ・リノのようにサイドでずっと張っている選手ではなく、1.5列目や場合によってはBOの位置にまで下がってボールを受けるようにしていた。
そのため、中盤ではバリオス、デパウル、グリーズマン、アルバレス、ギャラガーの5人が流動的にポジションチェンジを行うことで、5バックで守るバジャドリードもマークにつくことが難しくなっていた。バルセロナも中盤に人数を多くして相手DF陣を混乱させるようなサッカーを今シーズンしており、結果、A・マドリードもバルセロナのように大量得点の試合となった。
フリアン・アルバレスの本領発揮
この試合のMOMは、フリアン・アルバレスといえるだろう。この試合では1ゴール1アシストを記録し、それ以外の得点時もボールに関与しており、シメオネのサッカーに順応してきているのではないだろうか。左右サイドに顔を出してボールの引き出し役となり、アルバレスの動きをみていてもサッカーIQが高いことがわかる。アンヘル・コレアも1.5列目に下がることがあるが、アルバレスは足元の技術が高くボールを失いにくいため、アンヘル・コレアの上位互換となっている。
総括
ようやく、A・マドリードのサッカーが完成し始めているような試合であった。守備的な戦術で知られるA・マドリードのサッカーであるが、この試合は5バックで守る相手を自分たちで支配し、崩し、得点を取るサッカーができていた。アルバレスに加えギャラガーもいい働きをしており、シメオネ監督にこれから重宝されるのではないかと考える。今年最後には、アウェイの地で大一番のバルセロナ戦を控えているため、それまで連勝を続けて勢いのまま乗り込みたいところである。
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